妊娠35週の健診で、妻が「切迫早産気味です。1週間は安静に」と言われました。第一子で、家に大人は2人だけ。妻が動けないぶんを、家事は全て、私が引き受けることになりました。

正直、この1-2週間は不安だった!
そのとき困ったのは、「何をすればいいのか」がどこにも書いていなかったことです。検索して出てくるのは「妊娠後期に夫ができること7選」のような一般論のリストばかりでした。想定されているのは、あくまで順調な妊娠後期です。
安静を指示されたあとの2週間、私が実際にやったことを書きます。
結論から言うと、いちばん役に立ったのは家事ではなく「何をするかの確認」でした。
そして最後は、想像していなかった形で終わります。
- 「安静」で妻が実際にできなくなること
- 家事を2週間続けるためのコツ(引き受けるより減らす)
- 座るのがつらい・恥骨が痛いときに、夫が手伝えること
- 安静がどう終わったか(方針が一転した話)
まず「何ができなくなるのか」を把握した


最初にやったのは、妻が何をできなくなるのかをはっきりさせることでした。ここが曖昧だと、手伝いようがありません。
安静と言われても、寝たきりになるわけではありません。トイレも食事も、家の中の移動も必要です。一方で、立つ姿勢や座る姿勢は下向きに負担がかかります。横になっているのが、いちばん負担の少ない状態でした。
わが家で実際にやめたのは、次のことです。
- 一緒に行く買い物(車で5分の距離も含めて全部)
- 日常の散歩
- 予定していた遠出
遠出をやめたのは、距離そのものより「外出先で破水や陣痛が起きたら」を考えたからでした。歩く距離と人混みも、この時期には負担になると考えたからです。
効果は、思ったより早く出ました。1日横になって過ごしたら、翌日はお腹の張りが軽くなっていたのです。安静が効いているという実感が持てたことで、残りの期間も続けられました。
診断そのものについては、別の記事に書いています。


家事は「引き受ける」より「減らす」が正解だった


最初の数日、私は張り切っていました。仕事から帰って、買い物に行って、きちんと料理を作る。



しかし続きませんでした!
安静は1週間、実際にはその先も続きまして、2週間もたせるには、全部を引き受けるのではなく、そもそもの量を減らすしかありませんでした。
しかも時期は夏でした。夫婦とも夏バテぎみで、私自身も消耗していました。そこで献立の方針を変えました。
① たんぱく質を切らさない
夏バテのときは、そうめんやおにぎりなど炭水化物に寄りがちです。意識してたんぱく質を入れると、回復の速さが違いました。わが家の定番は豚しゃぶ、アボカドのサラダ、焼いたサーモンの3つです。どれも手順が少なくて済みます。
② 冷たいものばかりにしない
冷やしたものだけだと内臓が冷えて、かえって食が細くなります。味噌汁を一品つけるだけで、食べられる量が変わりました。
③ 火を使う時間が短いものに寄せる
切って和えるだけ、焼くだけ。惣菜+冷奴+味噌汁でも十分です。毎日きちんと作ることより、2週間続けられることを優先しました。



「ちゃんとした食事を作らなきゃ」と思うほど、続かなくなります



冷食の弁当も購入してお昼に食べてもらったよ!
体がつらい場面で、私(夫)にできたこと


家事より先に手が必要になったのは、妻の体を支える場面でした。これは事前にまったく想像していませんでした。
座る姿勢がしんどい|ジェルクッションで変わった
安静中はほとんど横になって過ごしますが、食事のときと、同じ姿勢がしんどくなったときは椅子に座ります。ここで問題が起きました。
家の椅子が柔らかくて、かえってつらかったのです。沈み込むぶん骨盤が安定せず、長く座っていられませんでした。



何か良い方法はないのかな?
そこでジェルクッションを買いました。座面が安定して、妻が「ましになった」と言ったのを覚えています。数千円で解決したので、もし同じ悩みが出ている方はジェルクッションを使えば痛みが和らぐかもしれません。
恥骨が痛い|代わりに、やさしく押した
妊娠後期になると、恥骨のあたりが痛むことがあります。リラキシンというホルモンが骨盤の靭帯や関節をゆるめることと、赤ちゃんが下がってきて恥骨まわりを圧迫することが重なるためだと説明されています。
痛みが出やすいのは、こういう動作でした。
| 痛みが出やすい動作 | 私が手伝ったこと |
|---|---|
| 寝返り | 両膝をそろえた状態で、一緒にゆっくり動かす |
| 起き上がり | いきなり上体を起こさず、横向きから手をついてもらう。背中を支える |
| ズボンを履く | 片足立ちが一番つらいので、座って履いてもらう。持ち上げるのを手伝う |
| 横になっているとき | 膝の間にクッションを入れる |
| 痛みが出ているとき | 恥骨のあたりを、代わりにやさしく押した |
※わが家でやっていたことです。強く押すのは避けてください。痛がるようならすぐにやめて、気になる場合は健診で助産師や医師に相談してください。
最後の「代わりに押す」は、妻から頼まれてやっていたことです。自分の手が届きにくい場所を、代わりに押してもらえるだけで楽になるとのことでした。特別な技術は要りません。力を入れないことだけ気をつけていました。



少しでもラクになるように手伝ったよ!
骨盤ベルトは「ずっと着ける」ものではなかった
骨盤ベルトは用意していて、実際に使っていました。ただ常時つけていたわけではありません。わが家の場合は腰の痛みがそこまで強くならなかったので、必要なときだけ使う形に落ち着きました。
そして、そのまま入院バッグに入れました。産後にも使うものなので、安静中に「どこにしまったか」で慌てないよう、早めに入れておくのがおすすめです。


夫がいちばん役に立ったのは「確認役」だった


ここが、この2週間でいちばんの身に沁みたのは、家事より、確認役のほうが価値があったことです。



どんな時にどうしたら良いかを確認したよ!
医師と助産師で、指示が食い違った
安静中に、助産師さんから入浴(湯船)を勧められる場面がありました。ですが医師からは、頸管長が短く切迫早産気味という前提で安静の指示が出ています。
おそらく、その日の検査結果がまだ共有されていなかったのだと思います。同じ産院の中でも、医師と助産師で情報が完全に共有されているとは限りません。悪気があるわけではなく、単にタイミングの問題です。



齟齬があった場合は、必ず確認しよう!
聞き方には型がある
ただ「お風呂に入っていいですか」と聞いても、相手は前提を知らないので一般論で答えます。状況を添えて聞くと、返ってくる答えの確かさが変わります。
「頸管長18.9mm、切迫早産気味と言われて安静の指示が出ています。湯船に浸かって大丈夫でしょうか」
数値と、いつ誰に何を言われたか。この2つを添えるだけです。遠慮する場面ではありません。判断が分かれたときは、いちばん新しい情報を持っている人に確認する。これが私たちのルールになりました。



不安はその場で取り除こう!
確認しきれなかったこともあります
正直に書きます。確認できなかったこともありました。ラズベリーリーフティーです。
「安産のお茶」として知られていて、妻も飲んでいました。ただ調べてみると、一般には妊娠後期(37週以降)から飲み始めるものとして案内されていることが多いと分かりました。それより前は子宮の収縮に関わる可能性があるため、避けるよう書かれているものもあります。ノンカフェインだから安全、という話ではありません。



気づかず飲んでいたな・・・
切迫早産で安静の指示が出ている時期だったので、いったん止めることにしました。ただ、医師に直接確認はしていません。そのあと37週に入り、状況が変わったからです。
毎日いっしょに心音を測った
切迫早産気味と言われたとき、産院から胎児心音計(エコーサウンダー)を借りました。保証金は2万円です。
毎日心音が140前後で安定していると数字で見えることが、不安な時期の支えになったのです。「たぶん大丈夫」ではなく「今日も140だった」と言えるのは、まったく違いました。
初日は心臓の位置が分からず、探すのに10分かかりました。使い方のコツと、連絡すべき数値の基準は別記事にまとめています。


そして37週、方針が一転しました


37週の健診で、推定体重が3,077gになっていました。35週の時点では2,470gだったので、2週間で600g以上増えたことになります。
すると医師の方針が変わりました。「たくさん動いて、出産を促していきましょう」。
2週間前まで「安静に」と言われていたのが、正反対の指示になったのです。正直、面食らいました。
| 35週 | 37週 | |
|---|---|---|
| 推定体重 | 2,470g | 3,077g |
| 方針 | 安静に | 動いて出産を促す |
| 入浴 | 控える | 少し浸かってよい |
※わが家のケースです。推定体重には±10%程度の誤差があるとされます。方針は赤ちゃんの状態と週数で個別に判断されるものです。
切迫早産の治療の目的は「赤ちゃんをできるだけ長くお腹の中にとどめること」でした。37週に入って正期産の範囲に到達し、体重も十分に増えた。だから、その目的はもう達成されているということです。
安静はゴールではなく、時間を稼ぐための手段でした。稼ぐ必要がなくなれば、終わります。



大きくなりすぎたら出産が大変になるので運動しようと言われたよ!
入浴も、絶対安静が解除された37週から少しずつ浸かるようになりました。止めていたラズベリーリーフティーも、出産を促す方向に変わったので飲み始めました。一般に案内されている「37週以降から」という時期とも一致していました。



「安静はいつまで続くのか」が不安でしたが、終わるときは、あっさり終わりました
もし今、安静を指示されて先が見えない気持ちでいるなら、これだけは伝えたいです。安静には終わりがあります。そして終わり方は「解除されました」ではなく、「もう動いていいですよ」という形で来ることがあります。
振り返って|「やらなければよかった」ことは、なかった
記事を書くにあたって、妻にも聞いてみました。「あのとき、やらなくてよかったことある?」



答えは「特にない」でした!
これは自慢ではなく、やりすぎなかったからだと思っています。最初の数日で「全部やる」のは無理だと気づいて、量を減らす方向に切り替えました。惣菜も使いました。完璧な食事は作りませんでした。だから、無駄になる努力もしなかったのだと思います。
逆に、やってよかったことを3つ挙げるなら次のとおりです。
- 買い物を全部引き受けたこと。「ちょっとそこまで」をゼロにできた
- 確認役になったこと。横になっている人の代わりに聞ける
- 数千円のもので解決できるなら、すぐ買ったこと(ジェルクッション)
よくある質問(FAQ)


Q. 「安静」はどこまで動いていいですか?
ここは人によって指示が違うので、必ず主治医に具体的に聞いてください。聞き方のコツは「安静ってどこまでですか」ではなく、具体的な行動で聞くことです。「家の中の移動は大丈夫ですか」「買い物や散歩は控えるべきですか」「湯船はどうですか」。この形なら、はっきりした答えが返ってきます。
Q. 夫が仕事のあいだ、日中はどうしていましたか?
基本は横になって過ごしていました。食事のときや、同じ姿勢がしんどくなったときだけ椅子に座る形です。ここで柔らかい椅子がつらかったので、ジェルクッションを買いました。日中ひとりでも安全に過ごせる形を作っておくことが、出勤する側の安心にもつながりました。



ゆっくり寝転んだり、座ったり!
Q. 上の子がいる場合はどうすればいいですか?
わが家は第一子なので、正直なところ経験がありません。ここは経験のある方の記事を参考にしてください。ただ、この記事に書いた「引き受けるより減らす」「確認役になる」の2つは、上の子がいる場合でも変わらないと思います。
Q. 実家に頼ったほうがいいですか?
頼れるなら頼ったほうがいいです。ただ移動そのものが負担になる点は考えてください。安静が必要な時期に長距離を移動するのは本末転倒になりかねません。来てもらえるなら、そのほうが安全です。
Q. 妻が「大丈夫」と言うときは、動いてもらっていい?
「大丈夫」は体調の報告ではなく、気づかいであることが多いと感じました。判断の基準は本人の申告ではなく、医師の指示に置いたほうが揉めません。「先生が1週間って言ってたから」と言えるほうが、お互い楽でした。
まとめ|夫にできることは、思っていたより具体的だった


- 安静=寝たきりではない。まず「何ができなくなるか」を具体的に把握する
- 家事は引き受けるより減らす。2週間続けられる形にする
- 柔らかい椅子はかえってつらい。数千円で解決できることは、すぐ解決する
- 恥骨が痛むときは、手の届かない場所を代わりにやさしく押すだけでも助けになる
- 夫にしかできないのは「確認役」。数値と経緯を添えて聞く
- 安静には終わりがある。目的が達成されれば、方針は変わる
妊娠中に夫がやることの全体像は、別記事にまとめています。この記事は「想定外が起きたとき」の記録です。


同じ時期に、へその緒が首に2回巻いていることも分かりました。心配ごとは重なります。


※この記事は私たちのケースの記録です。安静の程度・期間・解除の判断は、赤ちゃんと母体の状態によって個別に決まります。必ず主治医の指示に従ってください。2026年9月時点の記録です。

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