「里帰り出産はしないの?」。妊娠が分かってから、何度も聞かれた質問です。
結論から書くと、わが家は里帰り出産をしていません。ただ、正直に書くと「しない」と決めたわけではありません。妻の実家まで歩いて5分。里帰りという発想が、そもそも出てこなかった、というのが本当のところです。

私の実家まで歩いてすぐ!
私(夫)の実家は車で1時間ほどのところにありますが、そちらへ帰るという話にもなりませんでした。妻の実家のほうが近いからです。「里帰り出産」という言葉は、実家が遠いことを前提にした言葉なのだと、あとから気づきました。
調べていて気づいたのですが、「里帰りする」側の情報は山ほどあるのに、「実家が近いから里帰りしない」というケースの話はほとんど出てきません。「近いなら安心ですね」の一行で終わってしまいます。実際どうだったかを、退院直後のいま書いておきます。
- わが家が里帰りを考えなかった理由(妻の実家まで徒歩5分)
- 「里帰りする」「実家が遠くてしない」「実家が近くてしない」の違い
- 実家が近くても、先に用意しておいたほうがいいもの
- 退院2日目、実際に義実家に助けてもらっていること
「しない」と決めたのではなく、する必要がなかった


里帰り出産をしない理由というより、条件がそろっていた、という言い方のほうが正確です。
① 妻の実家まで、歩いて5分だった
ほぼこれが全部です。何かあれば、妻の母がすぐ来られる距離に住んでいました。実際、出産当日に破水したときも、産院まで送ってくれたのは義父です。私は会社にいて間に合いませんでした。「里帰りするかどうか」を話し合う場面が、一度もありませんでした。
② 私が育休を取る前提だった
夫が育休を取るなら、そもそも家にいます。沐浴もおむつ替えも、最初から一緒に覚えられます。里帰りすると産後の1〜2か月を父親が一緒に過ごせず、帰ってきたときには「できない人」になっている、という話もよく聞きます。そこを避けられるのは大きいと思っていました。
③ 臨月の移動という論点が、そもそも発生しなかった
妻は35週で「切迫早産気味」と言われ、1週間の自宅安静になりました。買い物も散歩も控える生活です。もしあの時期に遠方への移動が必要だったら、動けたかどうか分かりません。移動しなくていい場所に住んでいた、というだけの話ですが、結果的にはこれがいちばん助かった点でした。
実際、私たちは35週で「切迫早産気味、安静に」と言われました。もし里帰りを予定していたら、この時点で計画が崩れていました。結果的に、決めておいてよかったと思っています。




「実家が近い」は、実は3つ目の選択肢
里帰りの話は「する/しない」の2択で語られがちですが、「しない」の中身は、実家が遠いか近いかでまったく別物です。3つに分けて整理すると、わが家の立ち位置がはっきりしました。
| 項目 | 里帰りする | しない(遠方) | しない(近所) |
|---|---|---|---|
| 産後の家事 | 実家が担う | 夫が担う | 夫+近くに頼める人 |
| 夜間の対応 | 交代できる人が多い | 夫婦2人だけ | 夫婦2人だけ |
| 父親の関わり | 産後しばらく離れる | 最初から関われる | 最初から関われる |
| 臨月の移動 | 長距離移動が必要 | 不要 | 不要 |
| 妻の精神面 | 気を遣う面もある | 孤立しやすい | 孤立しにくい |
| 健診の補助券 | 払い戻しが要ることも | そのまま使える | そのまま使える |
※「遠方/近所」は実家までの距離です。どれが良いという話ではありません。家庭の状況によって答えは変わります。わが家はいちばん右の列です。
こうして並べると、実家が近いのはたしかに有利です。ただ「夜間は夫婦2人だけ」という点は、実家が遠い場合と変わりません。新生児は昼夜の区別なく起きますが、深夜2時に義母を呼ぶことは現実にはしません。ここは近さで解決しない部分だと思っています。



実家が近くても、夜は夫婦2人。ここは覚悟がいるところ!
実家が近くても、油断せずにやっておいたこと
ここが、この記事でいちばん書きたかったところです。「近い=いつでも助けてもらえる」ではありません。義両親にも生活がありますし、体調を崩すこともあります。「近いから大丈夫」で準備をやめないようにしました。
① 「何を頼むか」を先に決めておく
近いと、かえって曖昧になります。察してもらうのを待つと、頼むほうも頼まれるほうも動きにくいからです。食事は頼る、掃除は頼らない、というように、頼むこと・頼まないことを先に言葉にしておくほうがお互い楽だと考えました。
② 自治体の産後サービスを、近くても調べておく
多くの自治体に、産後ケア事業や家事・育児のヘルパー派遣があります。ほとんどが事前の申請や登録を必要とします。実家が近いと「うちは要らないか」と飛ばしたくなりますが、親が体調を崩すこともあります。妊娠中に「何があるか」「いつまでに申し込むか」だけは確認しておきました。
③ 宅配を開通させておく
産後は買い物に行けません。アカウント作成と初回注文を、妊娠中に済ませておくと、産後は注文するだけになります。初回登録は意外と手間がかかるので、余裕のあるうちにやっておきました。実家が近くても、おむつを買いに行ってもらうより届いたほうが早いです。
④ 冷凍とレトルトの在庫を作る
凝ったものは要りません。温めるだけで食べられるものを切らさないことが目的です。産後は「作る余裕がない日」が普通に来ます。
②の自治体サービスは、住んでいる市区町村によって内容がまったく違います。「(自治体名)産後ケア」で検索すれば公式ページが出てきます。母子手帳をもらうときにもらった冊子に載っていることも多いです。
里帰り出産に関して夫が先に決めておく5つ


実家が近くても、産後の運用は夫の段取りにかかります。私が先に決めたことを挙げます。
- 育休をいつからいつまで取るか。会社への申し出は早いほどいい
- 夜間をどう分担するか。「気づいたほうが起きる」だと必ず偏ります
- 家事のうち、やらないものを決める。全部は無理です
- 親に頼むこと・頼まないことを決める。近くても「察してもらう」は無理です
- お金の空白期間を確認する。産休・育休の給付金はすぐには入りません
2つ目は特に大事だと思っています。「気づいたほうが起きる」は、一見フェアですが偏ります。眠りの浅いほうが毎回起きることになるからです。時間で区切るか、担当を決めるか、形を作っておいたほうがいいと考えています。



うちは日中が私で、夜が妻の分担で始めました!
ただ初めは育児のやり方や、家の中の動線が決まっておらず、かなり四苦八苦しました。
5つ目のお金については、別記事にまとめました。育休を取ると、夫が仕事を休むぶん収入も減ります。給付金が入るまでの期間を把握しておかないと、精神的にも余裕がなくなります。


【追記】退院2日目、実際どうなっているか
2026年9月15日に出産し、19日に退院しました。まだ何も分かっていない段階ですが、今の時点のことを正直に書いておきます。



退院してから4日経った今の状況を伝えます!
義実家にしてもらっていること
今のところは、顔を見に来てくれることと、お惣菜を分けてくれることです。毎日来て家事を全部やってもらう、という形にはなっていません。
ただ、この「お惣菜が回ってくる」が地味に大きいです。夕飯を考えなくていい日が1日あるだけで、その日の余裕がまるで違います。徒歩5分だからこそ、多めに作ったものを持ってきてもらえる、という距離感です。



料理をする暇がないので、お惣菜はありがたい!
夜間は、やはり夫婦2人
実家が近くても、夜中に来てもらうことはありません。上の表に書いたとおり、ここは実家が遠い家庭と条件が同じです。近さで解決する部分と、しない部分がはっきり分かれました。
うちは、私が日中、妻が夜間の面倒を見る形で始めましたが、うまくいかない日もあり、その後は、寝れる時にお互い寝て2人の健康状態を見て今日はどうするかを毎日決めています。



睡眠は本当に大切です!
実際に使っている準備は2つ
- おむつの宅配:新生児のおむつは、想像していたより早くなくなります。買いに行かなくていいのは効いています。うちはイオンスーパーを利用しています。
- 冷凍とレトルトの在庫:義実家のお惣菜がない日の受け皿です。温めるだけで食べられるものが家にある、という状態を切らさないようにしています
この記事で挙げた4つの準備のうち、退院2日目の時点で実際に動いているのはこの2つです。自治体の産後ケアは、今のところ使っていません。



まだ2日目。1か月経ったらまた追記します!
よくある質問(FAQ)


Q. 夫が育休を取れない場合でも、里帰りしない選択はありますか?
あります。ただしその場合こそ、外の支援を先に用意しておくべきだと思います。日中に妻と赤ちゃんだけになる時間が長くなるからです。親に来てもらう、自治体の産後ケアを使う、家事代行を検討する。「夫が帰ってからやる」だけで回すのは、かなり厳しいと考えたほうがいいです。



1人で育児をするのは本当に大変!
Q. 実家が近ければ、里帰りしなくて本当に大丈夫ですか?
「近いから大丈夫」と言い切れるのは、頼りたいときに頼れる関係があることと、夜間を夫婦で回せることの2つがそろっている場合だと思います。距離だけの問題ではありません。私は育休を取れたので成り立っていますが、もし通常どおり働いていたら、日中に妻と赤ちゃんだけになる時間が長くなります。そのときは「近い」だけでは足りず、来てもらう日を決めるなどの形が要ると思います。



頼れる時に頼らせてもらおう!
Q. 里帰りしないと、健診や手続きで違いはありますか?
むしろ手続きはシンプルになります。里帰り出産の場合、住んでいる自治体の妊婦健診の補助券が里帰り先で使えず、いったん自己負担して後から払い戻す手続きが必要になることがあります。里帰りしなければ、この手間はありません。


Q. 出生届などの手続きは誰が出しますか?
里帰りしない場合、夫が出しに行くのが自然な形になります。出生届は生まれた日を含めて14日以内です。産後の妻が役所に行くのは現実的ではないので、ここは夫の担当として決めておくといいです。わが家も私が出す担当にしました。


まとめ|「実家が近い」は強い。でも、近さで解決しないこともある


- わが家は里帰りを「しない」と決めたのではなく、妻の実家まで徒歩5分で、する必要がなかった
- 「里帰りしない」は、実家が遠いか近いかで中身がまったく違う
- 実家が近い最大の強みは臨月の移動が要らないこと(35週で自宅安静になったので、これは実感しました)
- それでも夜間は夫婦2人。ここは近さでは解決しない
- 「近いから大丈夫」で準備をやめない。宅配と冷凍は、近くても効いています
- 夜間の分担は「気づいたほうが起きる」にしない/自治体の産後ケアは事前申請が要る
実家が近いというのは、それだけで大きなアドバンテージです。自分たちの努力で手に入れたものではありません。ただ、近いからといって自動的に助けてもらえるわけでもないというのが、今のところの実感です。
頼り方を決めておくことと、近さで解決しない部分(とくに夜間)に備えておくことが大事です。この2つは、実家が近い家庭でも変わらないと思います。
特に睡眠時間はかなり削られるので、夫婦で協力して寝れる時に寝るを我が家は実行しています。
※この記事は2026年9月、退院から2日目の時点の記録です。産後1か月、3か月と経ってどう変わったかは、あらためて追記します。自治体の制度は住んでいる市区町村によって内容が異なります。必ずお住まいの自治体でご確認ください。

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